内装や外装を決める段階になると、雑誌やSNSで見たオシャレな空間に憧れて、あれもこれも取り入れたくなります。でも僕は、内装外装は「かっこよさ」より「コンセプトとの一致」で選んだ方がいいと思っています。
路面店なら、外観(ファサード)は絶対に活かした方がいい
1階の路面店でやる場合、正面の見た目、いわゆる「ファサード」を作り込めることは、かなり大きな広告的メリットになります。2階以上だと、この入り口の見た目を作り込むこと自体が難しいですし、そもそも通りから見えません。
このファサードをしっかり作り込むと、正直、値段は100万円以上変わってくることも珍しくありません。だから二の足を踏みやすいところなんですが、僕個人の経験で言えば、ここにお金をかけたおかげで、通りがかりのお客様が本当によく見てくれるようになったので、結果的には良かったと思っています。人は、ちゃんと作り込まれた外観があると、気になって目を向けてしまうものです。
もちろん、これも考え方次第です。外観にお金をかけない代わりに2階の物件を選ぶ、あるいは外観は抑えて内装にお金をかける、という判断も十分アリだと思います。
「見える」と「プライベート感」、どちらを取るか
プライベートサロンとして、外から中があまり見えないおしゃれな作りにする、という考え方も一つアリだと思います。ただ、僕のお店は窓をつけて、中が少し見える作りにしました。カーテンをしているので丸見えというわけではなく、プライベート感は保ちつつ、どんな人がやっているお店なのかは伝わるくらいの塩梅を意識しています。
これは実は、内装業者さんからもらったアドバイスでもあります。「林さん、男性が一人でお店をやるんですから、少し中が見えた方がいいですよ。あまりに閉鎖的だと、お客様に警戒心を持たれてしまう可能性があります」と言われて、今でもその通りだなと思っています。壁とドアだけの閉鎖的な入り口もおしゃれでかっこいいんですが、窓をつけて中が見えるようにしたり、お客様がいない時間帯はカーテンを開けて顔が見えるようにしたり。そういう工夫も、特に男性が一人でやる場合は大事だと思います。
「造作」より「家具」で対応する方が、あとで楽
昔ながらの美容室は、壁に固定されたセット面のように、動かせない作り付け(いわゆる「造作」)で作られていることが多かったんですが、最近の流行りはむしろ逆で、きれいな箱をつくって、その中に自分の好きな家具を並べていくスタイルの方が多い印象です。
家具だと、理想通りにぴったりハマるものを探すのが難しいこともあるんですが、それでも後から動かせるというのは大きなメリットです。僕自身、実際にお店を始めてから「ここに棚を置こう」「ここに収納を作ろう」と思うことがたくさんあって、見えない場所は正直イケアの家具で対応したりもしています。
造作で作り込みすぎると、後から取り壊すのに結構なお金がかかったり、そもそも取り壊せなかったりします。だから、家具では対応しきれない部分だけ造作にする、というくらいのイメージで考えておくのがちょうどいいと思っています。
僕が唯一、造作にこだわった場所
そんな僕が、これだけは造作を外せないと思ったのが、セット面の鏡の下、手元にあたる部分の机板です。サイドテーブルで対応するお店も多いと思うんですが、僕はサイドテーブルがどうも使いにくいなと感じていました。
リモートで仕事をされている方が来店することも増えるだろうと考えていたので、物を横に広げられるスペースや、ドリンクを堂々と置ける広さがほしかったんです。それで、鏡の下の壁に板を埋め込んでもらって、しっかりした手元の机を作ってもらいました。ここだけは、家具じゃなく造作で対応してよかったと思っています。

予算配分にメリハリをつける
限られた予算を全部の場所に均等に使おうとすると、結局どこも中途半端になりがちです。それより、「ここだけは絶対にこだわりたい」という場所を1〜2箇所決めて、そこに予算を集中させる。逆に、お客様があまり見ない場所は、コストを抑えて割り切る。
このメリハリがあると、限られた予算でも「ちゃんとこだわって作られたお店だ」という印象を持ってもらいやすくなります。全部を完璧にしようとせず、優先順位をつけることが、結果的に良い内装につながると僕は思っています。
内装業者さん選びと合わせて、こういった予算配分の考え方も、一緒に整理することができます。

内装のイメージ、ひとりサロン部で他の人の事例を見せられることもあります。



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