独立すると決めたとき、先に退職日を伝えたほうが誠実だと思うかもしれません。
でも僕は、物件を契約し、内装工事を始められるところまで準備してから、オーナーへ退職を伝えました。
この順番を教えてくれたのは、内装業者さんでした。
そう聞かれて、僕は「いえ、まだ伝えていません」と答えました。
すると、独立する美容師さんの中には、退職を伝えるのが早すぎる人が意外と多いのだと教えてくれたんです。例えば今が3月なのに、「来年の3月で辞めようと思っています」と、1年も前に伝えてしまう。
一見、早く伝えるほど親切で誠実なように見えます。でも、独立には物件が必要です。来年3月の退職だけが決まり、肝心の物件はまだ見つかっていない。契約できるのは来年1月かもしれないし、そもそも希望する物件が出ないかもしれません。
退職する日は近づいているのに、開業できる場所がない。僕の知り合いにも、先に退職したものの物件が決まらず、しばらくシェアサロンでつないだ人がいます。それも一つの方法ですし、悪いわけではありません。でも、できれば勤めている店から自分の店へ、まっすぐ移りたいですよね。
退職日を決める前に、独立できる状態を作る
僕が今も大切だと思っているのは、この順番です。
秘密裏に準備を進めることへ、後ろめたさを感じる人もいると思います。でも僕は、それを裏切りだとは思いません。
転職するときも、次の職場を決めてから退職を伝える人は多いですよね。独立も同じです。物件を押さえ、資金の算段をつけ、工事を始められる状態を作る。それは誰かを陥れるためではなく、これから自分の生活と仕事を守るための準備です。
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