「事業計画書」って言葉、聞いただけで身構える人多いと思います。僕もそうでした。なんか小難しそうだし、経営の勉強とかしてこなかったし……って。正直、こんなの考えたことある美容師さん、ほとんどいないと思います。
でも実際に作ってみると、これは「銀行や公庫に見せるための書類」であると同時に、自分の頭の中を整理するツールなんだと気づきました。今日はその作り方と、僕なりの考え方をシェアします。
想いだけでは、お金は貸してもらえない
「絶対成功させます!」「お客様を大事にします!」。この気持ち自体はめちゃくちゃ大事です。でも、銀行や日本政策金融公庫の担当者は、想いの強さだけでは判断してくれません。ここ、けっこう最初にぶつかる壁だと思います。
だからこそ「事業計画書」は、開業の命綱と言ってもいいくらい大事なもの。自分の夢や想いを、いかに数字に変換できるかの練習でもあります。
でも、数字だけでも実は足りない
ここ、ちょっと矛盾するように聞こえるかもしれないんですが。じゃあ数字さえバッチリ作り込めばお金を貸してもらえるかというと、実はそういうわけでもないんですよね。
結局、融資担当者が見ているのは「この人にお金を貸して、ちゃんと返ってくるか」「この人の事業を応援したいと思えるか」という部分でもあります。不器用でも、誠実にいろんなことを考えて、しっかり準備してきてくれた人には、貸してあげたいと思う。そういう人間的な部分も、間違いなくあると思っています。
もちろんこれは、数字がある程度ちゃんとできている前提での話です。でも、数字と一緒に自分の思いもしっかり伝えること。この両方があって初めて、事業計画書は「刺さる」ものになるんじゃないかなと思っています。
数字アレルギーでも、ここだけは向き合う
正直に言うと、数字が苦手な人ってすごく多いと思います。僕はもともと数字にそこまで抵抗がなかったタイプなんですが、周りを見ていると「数字アレルギー」な美容師さん、本当に多い。でも申し訳ないけど、事業計画書に関しては、そこを乗り越えて数字と格闘してもらうしかない部分があります。
といっても、難しい計算をするわけじゃありません。
- 1日にどれくらい売り上げるか(客単価×客数)
- それを1ヶ月分にするといくらか
- 原価率がどれくらいか
この3つを、ざっくりでいいので計算してみる。そこから「開業するのにいくら必要か」を逆算していく。この一連の作業を、まずは自分の手でやってみることが大事だと思っています。
最低限、書いておきたい項目
- コンセプト・どんなサロンにしたいか
- ターゲット・誰に来てほしいか
- メニューと単価設計
- 売上予測(月ごと・客数×単価で試算)
- 資金計画(自己資金+借入でいくら必要か)
- 収支計画(家賃・人件費・材料費などの固定費と変動費)
正直、どれも「ちゃんと考えれば書けること」ばかりです。ただ、頭の中だけで考えているのと、実際に紙に書き出すのとでは、見えてくる粗さがまるで違います。書いてみて初めて「あれ、この数字おかしいな」と気づくこと、僕は何度もありました。
売上予測は、盛らない方がいい
事業計画書を作っていると、無意識に数字を「いい感じ」に盛りたくなります。気持ちは分かります。でも、開業直後からフル稼働で予約が埋まる前提の計画は、正直かなり危険です。
僕がおすすめしたいのは、保守的・標準・強気の3パターンくらいで売上予測を作っておくこと。最悪のケースでも資金が持つかどうかを見ておけば、「思ったより苦戦してる…」というときにもパニックにならずに済みます。
一人で作らなくていい
ちなみに事業計画書、意外と一人で抱え込む必要はありません。内装業者さんが作成を手伝ってくれるケースもありますし、僕たちがお手伝いしながら一緒に作ることもできます。実際、自分たちが過去に作った事業計画書のサンプルを見せながら、「ここはこう考えるといいですよ」と一緒に作成していくこともよくあります。
数字が苦手な人ほど、一人でゼロから作ろうとせず、頼れる人を頼ってほしいなと思っています。
事業計画書は、一度作って終わりじゃない
融資のために一度作って、それで終わり。そう思っている人も多いんですが、僕はこれ、開業してからも定期的に見返すべきものだと思っています。
実際の数字と、計画していた数字を比べてみる。ズレていたら、なぜズレたのかを考える。この繰り返しが、経営者としての感覚をどんどん育ててくれます。最初に作った計画書、僕も今見返すとツッコミどころ満載ですが、それも含めて財産だと思っています(笑)。
数字と思い、両方をしっかり形にする作業は、一人だとどうしても偏りがちです。第三者の目で一緒にチェックしてもらうのもおすすめです。

事業計画書、正直ここに書ききれないコツもあるので、気になる人はひとりサロン部で聞いてください。



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